私たち親子の特許出願に特許査定が出ましたので、遂に発明を公開します!!
目次:
私たち親子の発明
発明の名称: 組立式ハンガー
出願番号:特願2018-195465
発明者:娘、妻、私
(発明貢献比率:娘50%、妻40%、私10%)
発明の概要は以下(明細書の記載)↓
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ハンガーの保管時の大きさをより小さくし、形状も一層シンプルにすることができれば、ハンガーの保管や持ち運びが容易になり、従来、ハンガーを使用できなかった環境においてもハンガーの使用が可能になる。
【0005】
この発明はこの点に着目し、ハンガー使用時における衣類の重量に耐える機能を損なうことなく、ハンガー非使用時の収納性や携帯性を向上させた組立式ハンガーを提供することを課題としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、この発明のハンガーは、二枚の板状部材からなるアーム部と、二つ折り可能な板状の吊り下げ部とで構成される。組み立て前の各部材は、重ねて保管することができる形状もしくは一枚のシート状の材料から切り出して形成できる形態で構成される。この発明のハンガーの組み立ては、アーム部に設けられた切欠穴に前記吊り下げ部を挿入し、当該吊り下げ部を二つ折りにして前記アーム部を挟んで固定することで行われる。【発明の効果】
【0007】
この発明のハンガーは、ユーザーが手軽に組み立てることができ、組み立て前はバッグ等に収納可能であって、持ち運びに便利である。また、飛行機、新幹線、バスなどの座席ポケットでの収納にも適している。
特許請求の範囲(出願時)は以下 ↓
【書類名】 特許請求の範囲
【請求項1】
二枚の板状部材からなるアーム部と、二つ折り可能な板状の吊り下げ部からなり、前記アーム部に設けられた切欠穴に前記吊り下げ部を挿入し、当該吊り下げ部を二つ折りにして前記アーム部を挟んで固定することで、当該アーム部と前記吊り下げ部とが篏合することを特徴とする組立式ハンガー。【請求項2】
二つ折りにした吊り下げ部とアーム部の固定が当該吊り下げ部に設けられた舌片と切り込みの係止によってなされることを特徴とする、請求項1記載の組立式ハンガー。
【請求項3】
アーム部を前方または後方に折り曲げることにより当該アーム部と衣類との接触面が増大された、請求項1または2記載の組立式ハンガー。
特許請求の範囲は、最終的に以下のように補正して特許が認められました ↓
【書類名】 特許請求の範囲
【請求項1】
左右別体の第一アーム部材及び第二アーム部材とからなる板状のアーム部と、二つ折り可能な板状の吊り下げ部からなり、前記アーム部に設けられた切欠穴に前記吊り下げ部を挿入し、当該吊り下げ部を二つ折りにして前記アーム部を挟んで固定することで、当該アーム部と前記吊り下げ部とが篏合することを特徴とする組立式ハンガー。
なお、上記の下線部の構成は審査の過程で発明進歩性を主張するために追加しました。また、出願時の請求項2および3は請求項1を更に限定するものですが、請求項1が認められるならば不要と判断し、併せて削除補正しました。
文字だと少し分かりにくいので、現物の写真を掲載しますね。
これが組み立て前の部材 ↓
組み立て中はこんな感じ ↓
そして、こちらが組立後のハンガー ↓
一応、特許の図面も貼っておきます(私がパワーポイントで作図) ↓
以上のとおり、発明自体は厚紙などを部材にした組立式ハンガーなので、いたってシンプルです。
改めて、この発明は当時小学3年生だった娘を中心に私たち親子が完成させた発明です。私自身は「こんな発明でも特許が取れるんですよ」と言いたくて、ここまでやってきたところもあります。参考になればと思います。
これから
さて、厚紙バージョンの組立式ハンガーは「向町紙工」という紙加工会社さんにお願いして試作も完了しています。試しに50部を製造依頼し、キットのような形で箱詰めされて届きました ↓
この発明のアイデアはタダ、特許出願は自力で行い、審査請求料等の免除制度も活用しました。ですので、特許権取得のための費用は低廉で済みました。
あとは製造販売したりライセンスアウトすれば、立派なビジネスになると思っています。
私としては、このハンガーの製造設備を持つのはリスクになるので、製造は全て紙加工会社への製造委託で済ませたいです。そして、販売数量が少なければネット販売、多ければ受注販売にして、その都度紙加工会社に委託製造させたいです。なぜなら、在庫は持ちたくないからです。また、この技術・発明を利用したいという会社などあれば、ライセンスアウトして実施料を取得したいという考えです。
具体的なプランはこれから詰める必要がありますが、それならばローリスクで事業を開始できると思っています。
ただ、「誰がやるの?!」というのが一番の問題です。私としては、いいビジネスの種があって、そのお膳立ても出来たと思っています。あとは妻が娘と共にビジネスをはじめてくれればと願うところです。小規模でもいいので。
妻が重い腰を上げてくれれば良いのですが、その気にさせるのに暫く説得が必要そうです…
では。
※「私たち親子の特許出願」これまでの記事はこちら ↓
https://www.omoro-invention.com/archive/category/私たち親子の特許出願
※「発明の商品化」これまでの記事はこちら ↓
https://www.omoro-invention.com/archive/category/発明の商品化