おもしろ発明ウェブログ

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【発明紹介-015】ワインを提供するためのシステム

年の瀬ですねぇ。特許庁の行政サービスも基本的には昨日からお休みに入っておられます。

 

私たち親子が完成させた発明について特許出願をしてから2ヶ月以上が経過しています。私たちは早期審査を請求しているので、そろそろ特許庁から最初の審査結果が届く頃かなと思っていたところ、年内に届くことはありませんでした。最近の特許庁統計によれば、早期審査の件数が増え、それに伴い特許庁のファースト・オフィスアクションにも少し時間がかかっているようです。私たちの対応も来年に持ち越しですが、止む無しです。。

 

さて、今年を振り返りつつ何か発明を紹介できればなと思い少し探ってみました。今年から私もワインを嗜むようになったので(もちろん安物ワインですが)、それにちなんで、今日はワイン関連のビジネスモデル特許を紹介します。

 

発明の名称は「ワインを顧客に提供するためのシステムおよび方法、そのシステムにおいて用いられるサーバ装置およびプログラム」、特許第6355218号です。以下に特許書類の一部を抄録として引用させて頂きます。

 

要約は以下です ↓

【要約】      (修正有)
【課題】ワインを顧客に提供するための新しいサービスを創出することを可能にするシステムおよび方法、そのシステムにおいて用いられるサーバ装置およびプログラムを提供する。
【解決手段】卸業者は、卸業者が所有するワインを販売者の店舗(例えば、レストランなどの飲食店、小売店など)のワイン保管設備に預け置く。販売者は、ワイン保管設備に保管されているワインを顧客に提供する。卸業者は、販売者によって提供されたワインに関する情報に基づいて、ワインの代金を販売者に課す。卸業者は、ワインの代金を販売者に請求する。

解決手段は分かりやすく書かれていますね。でも、一見すると、昔からどこかにありそうなサービスに思えますね。

 

請求項1は以下です ↓

(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
 
ワイン保管設備に保管されたワインを顧客に提供するためのコンピュータシステムであって、
 
前記コンピュータシステムは、サーバ装置と、検出装置とを備え、前記サーバ装置は、前記検出装置と通信することが可能なように構成されており、前記サーバ装置には、前記ワイン保管設備に保管されたワインの在庫を管理するための在庫データベース部が接続されており、
 
前記ワイン保管設備にはワインが預け置かれており、
 
前記検出装置は、前記ワイン保管設備からワインが取り出されたことを検出するように構成されており、
 
前記サーバ装置は、プロセッサ部とメモリ部とを備え、前記メモリ部には、前記サーバ装置における処理を実行するためのプログラムが格納されており、
 
前記プログラムが前記プロセッサ部によって実行されると、
   
前記ワイン保管設備からワインが取り出されたことが前記検出装置によって検出されたことに応答して、前記ワイン保管設備から取り出されたワインに関連する情報を受信することと、
   
前記ワインに関連する情報に基づいて、前記ワインの代金を前記ワインの販売者に課す処理を実行することと
 
を前記プロセッサ部に少なくとも行わせ、  前記サーバ装置は、前記在庫データベース部に格納されているワインの在庫に関する情報に基づいて、前記ワイン保管設備に保管されたワインを顧客が検索することを可能にするウェブサイトを提供するように構成されている、コンピュータシステム。

 下線部は審査の過程で補正された箇所ですが、上記の解決手段をICT(Information and Communication Technology)を利用する形に書き換えたという内容ですね。

 

一応、図も一つ貼っておきます ↓

f:id:omoro-invention:20181230072452g:plain

 

この発明は単純にビジネス方法にICTを融合させた、いかにもビジネスモデル特許という感じです。ビジネス方法自体は従来からありそうですが、請求項1に示すコンピュータシステムまでは無かったため特許庁の審査でも新規性・進歩性が認められた形だと思います。

 

ビジネスモデル特許については記事にしていますので、興味のある方はご覧ください ↓

www.omoro-invention.com

 

ところで、権利者のブロードエッジ・リキュエール社は以下のようなビジネスを展開されています ↓

belswine.com

 

今回紹介したビジネスモデル特許が実装された店舗が存在しているようですので、すでに読者の皆さまも無意識のうちに利用しているのかも知れませんね。私もワインの経験を積んだら足を運んでみたいなと思いました。

 

一方でこうした特許が世の中には増えてきている状況です。もちろん客として利用する分には問題ありませんが、類似サービスを提供する側の方々は注意が必要ですね。

 

ではでは、今年はこれを最終記事とさせてもらいます。どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。